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漫画『嘘喰い』あらすじ・人気の理由。ギャンブル×バトルの極上エンタメ

漫画『嘘喰い』あらすじ・人気の理由。ギャンブル×バトルの極上エンタメ

『嘘喰い』は迫稔雄による、一癖も二癖もある強烈なキャラクターたちが織りなす頭脳戦と肉弾戦が魅力の青年漫画です。

累計発行部数1000万(2022年6月時点)を超え、連載が終わった後も実写映画化やスピンオフ作品が連載されるなど、今なお高い人気を誇ります。ギャンブルとバトル、どちらの描写も非常にクォリティが高く幅広い漫画ファンから支持されている『嘘喰い』。

この記事では漫画『嘘喰い』のあらすじとキャラクター、見どころを紹介します。
ピッコマでは無料で1話から読めますので、すぐに読みたくなった方はぜひチェックしてみてください!

あらすじ

1巻P40、P41

©迫稔雄/集英社

多重債務者の梶隆臣(かじ・たかおみ)はある日パチスロ店で謎の青年、斑目貘(まだらめ・ばく)と出会う。

梶の助言によりパチスロで大勝した貘は、借金取りに絡まれる梶に借金返済の手伝いを申し出る。何かと脇の甘い梶は借金返済後も貘に助けられ、付き従ううちに闇カジノで出会った老人(Q太郎)に「ビルから脱出するだけで1,000万円」という怪しいギャンブルを提示される。

明らかに異常な金額に圧倒される梶に対し、冷静な貘はQ太郎から殺人者の匂いを嗅ぎつけ、1,000万では折り合いが付かないと言う。どうしてもギャンブルを行いたいQ太郎は倶楽部「賭郎」という組織に仲介を頼むことに。梶は貘に連れられ、日常から転げ落ちるように異常が待ち構えるギャンブルの世界に身を投じるのであった。

押さえておきたい登場キャラ

斑目貘(まだらめ・ばく)

©迫稔雄/集英社

桁外れの洞察力と何者も無視できない魔力を持つ銀髪のギャンブラー。天才的頭脳を持つが、数メートル走るだけで息が切れてしまうほどの虚弱体質の持ち主。好物の「カリ梅」を常に持ち歩いている。

貘の正体は、相手の嘘を全て見破り倒していく「嘘喰い」と呼ばれる凄腕のギャンブラー。命を含めた全てを掛けるギャンブル”屋形越え”にて倶楽部「賭郎」のトップに挑んだ。

梶隆臣(かじ・たかおみ)

3巻P101

©迫稔雄/集英社

金銭感覚や死生観など、世間とは掛け離れた感覚を持つ人物の多い『嘘喰い』内で、ほとんど一般人に近い感覚を持つ人物。

貘に幾度となく窮地を救ってもらう梶だが、貘に憧れ場数を踏むことによって作中で成長を遂げる。一般人ながら貘からの信頼が厚く、貘曰く「キモ冴えてる」感覚で貘に勝利のヒントを与えることも。

マルコ/ロデム

5巻P106

©迫稔雄/集英社

Q太郎が人体実験の末に生み出した怪物。残虐な別人格「ロデム」と、精神年齢の幼い純朴な「マルコ」が存在する二重人格者で、Q太郎の呪縛から自分を救ってくれた貘と兄貴分の梶に絶大な信頼を置く。

作中屈指の戦闘能力を持ち、剥き出しの殺人衝動で動くロデムに対し、殺意を持たないマルコの純朴さが闘いの足かせになることも。

夜行妃古壱(やこう・ひこいち)

4巻P114

©迫稔雄/集英社

倶楽部 「賭郎」に所属する弐號立会人。古来より日本の闇社会にあり、会員同士のあらゆる賭け事を取り仕切る謎の組織「賭郎」の”立会人(※)”。

巻いた眉尻と口ひげが特徴的な壮年の男性。極めて高い戦闘能力を誇り、実力は立会人たちの中でも指折り。個人で執事喫茶を営んでおり、従業員も多く経営は順調な様子だが、彼自身が淹れるコーヒーは味が酷く、作中でもたびたび苦情が上がるほどの腕前。

※「賭郎」では、賭博の取り立てを確実に行うため、常識では測れないほどの圧倒的な戦闘能力を持つ人間が多く所属する。彼らが名乗る”號”は0~100まであり、號が0に近づくほど上位の立会人となる。

能輪美年(のわ・みとし)

常に車椅子に乗り部下を多く従える小柄な老人。弱々しい見た目に反して號数は「壱号」と立会人の中ではトップクラスの実力の持ち主。息子や孫も倶楽部「賭郎」の立会人として所属している。

伽羅(きゃら)

元零號立会人。貘が屋形越えに挑むまで貘の専属立会人で、貘が負けたあと自身も「賭郎」を抜け、立会人を辞める。作中で最も戦闘能力が高い人物の1人。

お屋形様

倶楽部「賭郎」のトップ。 命も含めた全てを賭ける屋形越えにて貘に勝利するが、その場の気まぐれで命を助けたことすら忘れている。宇宙人の物真似をして立会人に笑いを強要するなど、子供のような一面も持ち合わせた謎の人物。

Q太郎(九重太郎)

闇カジノで貘たちに声を掛け、自身が持つ廃ビルでのギャンブルを持ちかけた老人。その正体は、闇カジノで声を掛けた若者たちを廃ビルに誘い込み、ロデムを始めとした戦闘員に狩らせることを至福とする快楽殺人者。元傭兵で人体実験の末にマルコ/ロデムを生み出した。

佐田国一輝

国際指名手配を受けるテロリスト。賭郎の会員ではあるがギャンブルを反吐が出るほど憎んでおり、資金調達のために賭郎会員となっている。貘と会うまでに5人の賭郎会員に勝利し、全ての財産を奪い取っているほどの強者。本来中立であるべき専属立会人も佐田国の肩を持つような態度を見せるなど、カリスマも超一級の危険人物。貘たちとは富士山麓にある廃坑で生死を賭けたババ抜き対決をする。

『嘘喰い』はギャンブル×バトルの極上のエンターテイメント

漫画『嘘喰い』の魅力は、常にハラハラが続くギャンブルの頭脳戦と、バトル描写です。

手に汗握るギャンブルの頭脳戦

5巻P22

©迫稔雄/集英社

『嘘喰い』の見どころの1つは何といっても手に汗握る、ギャンブルの頭脳戦です。

常にチャレンジャーである貘と梶の行く手には簡単な勝負は1つもなく、相手が有利な条件がほとんど。対戦相手の何気ない仕草や言動、周囲の状況まで冷静に観察した上での頭脳戦が『嘘喰い』の魅力です。貘だけでなく、対戦する相手も国際テロリストや世界的犯罪組織のトップ、国家権力などのクセ者、怪物揃い。

貘は相手に勝利を確信させ油断させたり、あえて圧倒的有利を手放したりして相手の心理の隙を突き、相手の嘘を見破ります。知力だけではない駆け引きも『嘘喰い』の見どころ。時に大胆に、時に繊細に。読者すら欺く貘の「嘘喰い」っぷりには”脳汁”溢れること間違いなしです!

決してオマケではないバトル描写

5巻P169P170

©迫稔雄/集英社

『嘘喰い』はバトル描写にもご注目。『嘘喰い』の世界には、「知力が相手より勝っていても暴力でいくらでも覆される」という価値観が根底にあります。

個人の所有する「暴」の力に左右されず、会員同士のギャンブルでの取り立てが正常に行われるために倶楽部「賭郎」は存在しており、「賭郎」所属の立会人は一流の戦闘能力を持った人材ばかり。

『嘘喰い』世界では、闇社会に限らず国家権力側にも異常なほど「暴」の力を持った者がおり、知力だけではなく組織の所有する「暴」の力を競い合う戦いも存在しています。

作者自身格闘技経験があり、熾烈な肉弾戦を描き切る画力と漫画的演出には説得力があります。ギャンブル漫画としての面白さも一級品な『嘘喰い』ですが、バトル描写も純粋なバトル漫画に引けを取らない面白さです。

完成された貘と未完成な梶。登場人物たちの絆や関係性が熱い!

4巻P98

©迫稔雄/集英社

『嘘喰い』は主人公である斑目貘の活躍はもちろんですが、バディである梶の成長も見逃せません。最初は貘に連れられるまま危険なギャンブルに巻き込まれていく梶ですが、貘の魔力に惹かれ「自分も役に立ちたい」「貘の横に立てる男になりたい」という気持ちが芽生えます。

一般人である梶は凄腕のギャンブラーたちに翻弄されて敗北することもありますが、少しずつ貘の右腕へと成長していきます。貘と梶以外にも、立会人同士の”號”の奪い合いや組織同士の対立、師弟関係や戦友ともいえる絆も描かれます。

また、貘が屋形越えに挑む際の専属立会人だった伽羅と、貘との関係性にも注目。「賭郎」を抜けたあとも互いに背中を預けられる相棒同士のような友情には胸が熱くなります。

白熱したギャンブル戦や肉弾戦以外にも、綿密に張り巡らされた各キャラクターたちの思惑や関係性を追う楽しさも『嘘喰い』の魅力です。

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