『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』は薬師の少女が女の園・後宮を舞台に活躍する中世東洋ミステリー作品です。本作は、シリーズ累計発行部数2,100万部超えを達成した話題作『薬屋のひとりごと』のコミカライズ作品です。
ミステリー作品というと、殺人事件を探偵が解き明かすイメージが根強いでしょう。しかし、本作は主人公が薬学の知識を活かして後宮に潜む謎を解決していく、斬新なコンセプトが特徴です。
この記事では『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』の魅力を紹介します。あらすじや登場人物が気になっている方はぜひご覧ください。

©日向夏・倉田三ノ路・しのとうこ / 小学館
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『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』の登場人物
猫猫(マオマオ)

©日向夏・倉田三ノ路・しのとうこ / 小学館
そして、ある騒動をきっかけに薬師としての知識を見込まれるようになり、後宮で起こるさまざまなトラブルに関わっていきます。
達観した性格をしており、奇怪な事件に遭遇しても薬師として推理を重ねる冷静な女の子です。
一方で薬や毒の類に目がなく、自分の体で人体実験をおこなって楽しむサイコパスな一面もあります。
壬氏(ジンシ)

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反面、性格は腹黒で目的のためなら手段を問わない性格です。皇帝の世継ぎが連続死する怪事件をきっかけに、主人公の猫猫と出会います。
類まれな薬の知識と推理力、なにより壬氏自身の美貌をまったく気にしない性格を気に入り、猫猫に興味を持つようになりました。
玉葉(ギョクヨウ)妃

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その娘が正体不明の衰弱に陥り、あと少しで命を失うところを猫猫の機転で救ってもらいました。
この出来事をきっかけに猫猫を自分の侍女に迎えいれ、毒見役として重宝するようになります。
壬氏が猫猫に抱いている感情を楽しんでいるフシがあり、2人の関係の変化を面白おかしく眺める場面も描かれます。
高順(ガオシュン)

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年齢は36歳で、3人の子どもを持つ既婚者でもあります。主人の壬氏には子どもの頃から仕えており、その奔放な振る舞いに右往左往させられることもしばしばあります。
それでも壬氏への忠義は固く、どんな時も主人のために行動する苦労人キャラです。
猫猫を「小猫(シャオマオ)」と呼ぶお茶目なギャップもあります。
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』の見どころ
また、主人公と上司の関係が変化していくラブコメストーリーも見逃せません。
ここからは、『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』の見どころを3つにしぼって紹介します。
見どころ①薬を用いた斬新なミステリー劇

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最初はオカルトと思われていた事件が主人公によって紐解かれ、謎解きパートで読者にもなじみ深い科学の話に落としこまれていく展開は思わず引き込まれます。王道ミステリーとはひと味違う面白さを味わえるのが、本作の魅力です。
また、肌を色白に見せるための白粉(おしろい)に使用されている鉛白により皇帝の妃やその子どもが衰弱する悲劇のシーンをはじめ、史実と関連性があるさまざまな毒にまつわるエピソードも描かれます。特に薬学や毒に関連した歴史が好きな方はより楽しみながら読めるでしょう。
見どころ②少しずつ変わっていく主人公と上司の関係

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その美しさから後宮の女性陣にモテる壬氏ですが、イケメンに興味のない猫猫からはむしろ苦手意識を持たれています。多くの女性は熱い視線を送ってくるのに対し、蔑むような視線を送ることもある猫猫に壬氏は興味を抱き、ストーリーが進むにつれて興味は恋愛感情へと変わっていくのです。
最初はただの上司と部下でしかなかった2人の関係が深まり、変化していく展開も本作の面白いところです。クールで腹黒な美男子が、自分になびかない少女にほのかな恋心を抱く胸キュンなラブコメ展開が楽しめます。
見どころ③世界観に沿った作画とキャラクター造形

©日向夏・倉田三ノ路・しのとうこ / 小学館
原作小説を読んだことがある方は、小説で描写されるキャラクターがどのようにビジュアル化されているのかという点も楽しめるでしょう。
主人公の猫猫は一見、表情が乏しいように見えますが、薬や毒など興味を持っているものに対しては頬を染めてわかりやすく関心を示します。小説だと想像で補う必要があるキャラクターの表情や動きをイラストで楽しめるため、原作とはまた違った楽しみ方ができるでしょう。
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』はこんな人におすすめ!
そのため、女の子が知恵を使って活躍する漫画が好きな人におすすめです。主人公の推理によって事件が解決し、それをきっかけに立場や周囲との関係が変化していくドラマを楽しんで読んでいけるでしょう。
後宮を舞台にした歴史ものとしても完成度が高いため、中世東洋が好きな人にもうってつけです。
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』を読んでいる人にはこの作品も人気!
たとえば、アニメ化もされた人気ファンタジー作品の『本好きの下剋上』は、主人公の女の子が好きな本の知識を使って周囲を驚かせる展開がよく似ています。後宮が舞台の『茉莉花官吏伝~後宮女官、気まぐれ皇帝に見初められ~』では、皇帝と女官の恋愛ロマンを楽しめるでしょう。
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』を読んでいる人は、上記の2作品も読んでみてはいかがでしょうか。
本好きの下剋上

©Suzuka / Miya Kazuki
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茉莉花官吏伝~後宮女官、気まぐれ皇帝に見初められ~

©石田リンネ/高瀬わか(秋田書店)
しかし、茉莉花は記憶力を期待してくれた人を失望させてしまった過去があり、分不相応な望みは周囲も自分も不幸にすると考えるようになっていました。本作はそんな茉莉花が皇帝に気に入られて、徐々に自己肯定感を高め、幸せをめざしていくシンデレラストーリーです。
また、普段は完璧な皇帝が茉莉花と2人きりになったときに見せる素の一面も見どころです。特に立身出世系のエピソードが好きな方は楽しみながら読めるでしょう。
また自分に自信がもてないという方は茉莉花に共感できるところが多く、より作品に没入して物語を楽しめます。
まとめ

©日向夏・倉田三ノ路・しのとうこ / 小学館
ひたすら謎解きをするだけでなく、事件を経て猫猫や壬氏といったキャラクターの心情や立場が少しずつ変わっていくドラマも見どころです。誘拐から始まった猫猫の後宮生活がどうなっていくのか、壬氏が猫猫へ向ける気持ちはどんな形で結実するのかなど、謎解きとはまた違うワクワクも味わえるはずです。
謎解きのカタルシスを味わいたい人から登場人物の成長を見届けたい人まで、幅広い層が親しめる漫画といえるでしょう。2023年春には原作小説のテレビアニメ化も決まっており、いま話題の注目作品です。
ピッコマでは、『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』をはじめ、さまざまな漫画を読むことができます。興味のある方はぜひピッコマでチェックしてみてください。
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