「俺には知らぬことが二つある。後悔と不可能だ。」圧倒的な力で無双する転生魔王の学園ライフストーリー『魔王学院の不適合者』
圧倒的な力で無双する主人公を楽しみたい方へ送る、転生魔王の学園ライフストーリー。
かつて人間との間に起きた戦争を沈めるべく、己の力を全て使いはたし眠りについた「魔王」の始祖アノス・ヴォルディゴード。
しかし、眠っている2000年の間に、何者かの手によって歴史が改ざんされてしまい、自分の存在の記録を失う。いったい誰がなぜ改ざんしたのか、その謎を探るべく、仲間たちとともにあらゆる障害を乗り越えていく。
俺には知らぬことが二つある。後悔と不可能だ。
自分を元々存在しないものと告げてきた友人、ミーシャを抱き寄せながら告げる。
俺はかつて暴虐の魔王と呼ばれ恐れられた存在、そして、いまこの時代を統べる魔王の始祖。
「姉と仲直りがしたい」という願いを叶えることなど造作もない。たとえそれが、この世の掟に逆らうことであったとしても…
2000年の時を経て眠りから覚めた主人公アノス・ヴォルディゴードは、魔族でなく人間の子供として転生した。そして、招待状を受け取ったことを理由に、魔皇を育成するための学校「デルゾゲート」へ入学する。
しかし、入学試験の結果、圧倒的な力を有するにも関わらず魔皇として「不適合」と判断されてしまい、魔王候補の特待生ではなく、一般生徒として学校へ通うことになった。
そこでアノスは、同じく一般生徒で友人となるミーシャに出会った。
彼女は、かつてアノスに使えた魔族の末裔である。大人しく口数は少ないが、強い魔力を持っている。
ミーシャには姉がいた。名前はサーシャ。
破滅の魔眼の持ち主で、目で直視したものを壊すことができる。
自信家でプライドが高い。
学院の特待生であり、ミーシャ以上の魔法の使い手でもある。
二人は元々仲の良い姉妹だった。
しかし、二人にかけられている魔法が原因で、関係に溝ができていた。
その魔法とは、アノスに使えていた魔族によって二人が生まれる前にかけられた「分離」魔法である。
つまり、もともとサーシャとミーシャは同じ存在であり、ミーシャはサーシャの「分離体」として生まれたのである。
そして、15歳の誕生日に二人は一人へと再び融合する。その時、分離体であるミーシャの存在はこの世から消えてしまうのだ。
まもなく二人に訪れる15歳の誕生日。
妹を救いたいサーシャは、融合する際にミーシャではなく自分が消えるよう術を組み替えるため、あえてミーシャから嫌われるよう振る舞う。
自分を拒絶させることで術式が完成するようにしたのだ。
しかし、それでもミーシャが自分を嫌わないため、どうしようもない悲しみと苦しみが二人の間に横たわっていた。
二人を救うにはどうすれば良いか、アノスには一つ思い当たる方法があった。
少々面倒なことになる可能性もあるが、自分の力をもってすれば何も問題はない。
最期まで明日があると思って生きよ。
なぜなら俺は、アノス・ヴォルディゴードだ!
そして、二人は融合に備えて術式を用意するサーシャのもとへ向かうのであった。
果たして、アノスはどんな方法を用いるのか、そして二人を悲しみの運命から解き放つことができるのか。史上最強と言われた魔王の始祖の力をどうぞ本編でご覧あれ。
©Shu イラスト:しずまよしのり
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魔王学院の不適合者二千年の時を経て蘇った暴虐の魔王――だが、魔王候補を育てる学院の適性――《不適合》!? 人を、精霊を、神々すらも滅ぼしながら、延々と続く闘争に飽き、平和な世の中を夢見て転生した暴虐の魔王アノス。しかし二千年後、転生した彼を待っていたのは平和に慣れて弱くなりすぎた子孫たちと、衰退を極めた魔法の数々だっ
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魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~人を、精霊を、神々すらも滅ぼしながら、延々と続く闘争に飽き、平和な世の中を夢見て転生した暴虐の魔王アノス。しかし二千年後、彼を待っていたのは平和に慣れて弱くなりすぎた子孫たちと、衰退を極めた魔法の数々だった。魔王の生まれ変わりと目される者を集めた“魔王学院”に入学したアノスだが、学院は彼の力を見抜け